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秋田地方裁判所大館支部 昭和49年(ワ)131号 決定 1975年10月02日

原告

有限会社新農山村研究会

被告

有限会社 東商

主文

本件を東京地方裁判所へ移送する。

理由

本件第五回口頭弁論期日において当事者双方は両当事者が東京附近に住居所または営業所を持ち、証人となるべき関係人も同様東京附近に居住するので、東京地方裁判所へ移送されたい旨申し立てると同時に本件の管轄を右同裁判所とする旨合意した。

管轄の合意は訴提起後といえどもこれをなしうるものであり、その合意については書面をもつてなさなければならない旨定められているが(民訴法二五条二項)、その趣旨は管轄の合意は当事者にとつても裁判所にとつても重大な影響をもつ合意であることから書面による要式行為を必要とする点にあると解すべきところ、当事者双方が口頭弁論期日に出頭し法廷において右合意をなし、これが口頭弁論調書に記載された場合においては、右要式行為を要する目的は十分に達成されているのであるから、この場合には書面によるを要しないものと解すべきである。そして右合意により管轄が生じた右同裁判所へ移送することが著しい損害または遅滞を避くるために必要であると認められる。

よつて、主文のとおり裁判する。

(東孝行)

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